アレルギー検査(パッチテスト)

パッチテストは、原因となるアレルゲンに接触してから24時間から48時間程度で赤みやかゆみなどの症状が出現し始める遅発型のアレルギー反応が関与する疾患が疑われる方に行います。例えば、金属アレルギーや毛染め(パラフェニレジアミン)、化粧品かぶれなどの原因を調べる検査として行われます。金属アレルギーは、掌蹠膿疱症や扁平苔癬などの原因の一つとしても考えられており、これらの病気の原因検索としてパッチテストを行うこともあります。各種金属のほか、金属4種類(ニッケル、クロム、金、コバルト)を含む日本人の方にかぶれを起こしやすい22種類の成分を同時に検査するパッチテストパネルも取り扱っております。繰り返すかぶれなどでお困りの方はお気軽にご相談下さい。

 

パッチテストパネルで検査可能なアレルゲン(22種類)

ニッケル 金属 アクセサリー、腕時計、ベルトのバックル、硬化、携帯電話、ビューラー、歯科用金属など
ラノリン 油脂 つや出し、化粧品、クリーム、、塗り薬など
フラジオマイシン 医薬品 塗り薬、目薬
クロム 金属 革製品、なめし剤、セメント、クロムメッキ、歯科用金属、染料など
カインミックス 医薬品 塗り薬、局所麻酔薬
香料ミックス 香料 食品、キャンドル、香水、化粧品、塗り薬、石鹸、トイレットペーパーなど
ロジン(精製松脂) 樹脂 インク、ニス、塗料、ワックス、化粧品、接着剤、滑り止め(野球のロジンバッグ)など
パラベンミックス 防腐剤 食品、化粧品、塗り薬、シャンプー、リンス、石鹸など
ペルーバルサム 樹脂 香料、化粧品、アロマオイル、ソフトドリンク、日焼け止めなど

金属 貴金属、アクセサリー、電子部品、歯科用金属など
コバルト 金属 歯科用金属、セメント、インク、絵具、鍵、ファスナー、エナメル、ビタミンB12製剤など

p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂

樹脂 ゴム・革製品の接着材など
エポキシ樹脂 樹脂 電化製品の接着剤や塗料、コーティング剤など
カルバミックス ゴム、硬化剤

ゴム製品(ブーツ、靴、

医療用手袋など)

黒色ゴムミックス

ゴム、老化防止剤

黒色のゴム製品(タイヤ、ベルト、マスク、ホース手袋、ゴーグルなど)
イソチアゾリノンミックス 防腐剤 外国製化粧品、シャンプー、リンス、ウェットスーツ、工芸用防腐剤など
メルカプトベンゾチアゾール ゴム、硬化剤 ゴム製品
パラフェニレンジアミン 染料 おしゃれ染め、白髪染め、織物・インクなど
ホルムアルデヒト 防腐剤 衣類の仕上げ剤、接着剤、塗料など
メルカプトミックス ゴム、硬化剤 ゴム製品
チロメサール 防腐剤 ワクチンなどの注射用製剤
チウラムミックス ゴム、硬化剤 ゴム製品

 

 

パッチテストの流れ

 

背部または上腕に貼付

背中または上腕部に金属やその他のかぶれを起こしやすい成分を含んだシールを貼付します。湿疹や蕁麻疹などで赤くなっている部分には貼付できません。

48時間後判定

 

貼付していたテープをはがし、15分程度おいてから48時間後の判定を行います。

72時間後または96時間後判定

貼付してから72時間後または96時間後に2回目の判定を行います。

 

1週間後判定

貼付してから1週間後の遅発性の反応が出ていないか確認します。

注意点

パッチテストをご希望の方は金曜日以外にお越し下さい。金曜日に貼付すると、48時間後が日曜日のため48時間後判定がおこなえません。

シールを貼付してから48時間後にはがすまでは汗をかく激しい運動や入浴をお控え下さい。

アレルギー反応により貼付部位が湿疹となり、炎症後色素沈着が数か月残ることがあります。

ステロイドを内服中であったり、貼付部位に赤みがあったり、ステロイドを外用中の方は検査できないことがあります。

抗ヒスタミン薬の内服は判定結果に影響しません。